スイッチはありません!


「あれ?スイッチないの?」
とある生徒さんのひとこと😂
教室には、おうちのピアノは〝電子ピアノ〟という生徒さんもいらっしゃいます。

楽器店で働いていた頃、セール期に売り子として電子ピアノの販売をしていたことがありました🎹
ヤマハやローランドなどの様々な機種を試弾、その技術を勉強しました。

よりグランドピアノの音に近づけようと各社弛まぬ研究がなされ、タッチや聞こえ方(響き)が優れている製品ももちろんあります。
ただ、やはりどんなに良いものでも響きに面白みがなく、物足りないなぁとも痛感。

電子ピアノの音のもとは、グランドピアノからサンプリングされた音(電子音)です。
本物のピアノには、ピアノの中にアクションと呼ばれる打弦機構があります。ハンマーがあり、弦があり、響板があり、音色が無限に広がります。
電子ピアノは誰でもある程度上手に聞こえるというメリットはありますが、裏を返せばそれ以上の個性は付きにくいものです。

初心者を過ぎると特に、一音一音音色を考える「音作り」が大切になります。
指や身体の微妙なコントロールで表現を磨きます。
電子ピアノで練習する子は、しっかりした音が出せなかったり、音の強弱の表現が苦手になりやすい。
また長く続く子は、響きの立体感やタッチ(特にトリルや同音連打が頻繁な時)が物足りなくなる時期が訪れそうです。
残念ながら、やはり楽器の性能としての『壁』は存在します。

楽器の寿命を考えても、性能の良い電子ピアノを買うなら、あと少し手を伸ばしてアップライトピアノや中古アップライト(状態の良い信頼出来るもの)を購入するのも大いに検討余地がありますよ✨

とはいえピアノ全体購入台数の9割以上は、電子ピアノという時代。
生活様式や家庭の経済事情もあり、電子ピアノの需要は年々高まっています。
(最近はYouTubeやストリートピアノブームの牽引もあり、コロナ禍の巣ごもりでさらに売れているらしい。)

電子ピアノでも上達できる弾き方、しっかり意識すること、まだまだ研究の余地がありそうです。
生徒さんには、レッスンでは特にグランドピアノのふくよかな音色を楽しんで欲しいと思います♬︎

おりたピアノ教室

〜2020年10月 新規開講〜 太子橋小学校すぐのピアノ教室です 詳しくは教室HPへ

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